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治験とは?

治験とは新しく開発しているお薬を患者さんのご協力を得て使っていただき、効き目と安全性を確認する試験です。
また、治験は国が定めたルール「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP)を守って行われます。
このルールは欧米諸国をはじめ国際的に認められているものです。

新薬ができるまで


治験を繰り返し行って、効果と安全性が確認されたものだけが厚生労働省に承認され、新薬が誕生します。

プラセボとは?

プラセボとは、有効成分を含まない(治療効果のない)薬のことです。
病気のとき、"薬を飲んだだけで安心した・・・"という経験はありませんか?
有効成分が入っていない薬を飲んでも、薬を飲んだと思うだけで心理的作用が働き、効果を表すということがあります。
これを『プラセボ効果』と言います。

治験でプラセボはどのような役割をしているのでしょう?
全く効果のない薬(プラセボ)と比較することは、治験薬の有効性を科学的に明らかにするために必要なことです。 何を飲んでいるかわかっていると、心理的なものが影響し、正確なデータを取ることが難しくなります。 そのため、プラセボを用いた治験に参加している時は薬の成分を含んだ治験薬と、成分を含んでないプラセボは、外見上全く見分けがつかないようになっています。 また、誰が薬の成分を含んだ治験薬を服用しているか、誰がプラセボを服用しているか、 治験に参加していただいている患者さんも、担当している医師、薬剤師、看護師もわからないようになっています。

臨床研究コーディネーター(CRC)とは

「CRC」とは、遅延を円滑に行うための治験実施病院のスタッフのことです。
治療を受けるに当たって「自分の病気やその治療方針について、医師から十分な説明を受け、患者さんが説明内容をよく理解し、 納得したうえで患者さん自身の自由な意思で治療をうけることに同意していただけるようサポートいたします。  また、治験参加者の来院スケジュール管理やケアも行います。

治験Q&A

Q.治験薬は使用しても大丈夫ですか?

A.治験薬の場合、治験に至るまでには、動物実験を繰り返して、安全性を確認します。
治験の第Ⅰ相試験では、健康成人による安全性確認(例えば、投与量を増やしていき、最大安全用量を調べたりします。)が行われています。 これらの試験によって、毒性が強い薬剤や副作用の起こる薬剤が治験薬として残る確率はかなり小さくなります。  しかし、それでも実際の患者さんに投与した場合では、患者さんの健康状態や体質や体力が健常人と大きく異なるため、 それによって副作用が発現する可能性はあり得るのです。 また、妊婦、胎児への影響も確立されていないため、治験中は必ず避妊が必要です。 治験によっては、内服開始前に妊娠検査を行い妊娠の有無を確認することがあります。

副作用の発現を少なくするためには
1. 担当医師の指示どおりに正しく内服すること
2. いつもと違う感じがあればすぐ担当医師、臨床研究コーディネーターに伝えること
3. 薬でアレルギーの経験がある場合は事前に伝えておくこと

そうすることで、副作用を未然に防いだり、適切な処置を早めに受けることができます。

Q.治験に参加すると費用はどれくらいかかるのですか?

A.治験薬を使用している期間の検査、画像の費用や、一部の薬の費用は治験を依頼している製薬会社が負担します。
しかし初診料やその後の診察費などについては通常の診察と同様に患者さんの負担になります。
その他、通院のための交通費等を軽減する目的で、負担軽減費を一定の範囲でお支払いしています。

Q.治験をすすめられたのですが、参加したくないのですが…

A.治験に参加するか否かは、患者さん本人の自由意志に委ねられています。 治験に関する詳しい説明を聞いた後に、ご自分で決めてください。
一旦治験への参加を同意された後でも、ご自分の意志でいつでも取りやめることができます。 治験への参加を断ったり、治験を途中でやめたからといって、その後の治療や診察において何ら不利益を受けることはありません。
何か不安を感じられた場合には、医師や臨床研究コーディネーターにご相談ください。

Q.なぜ、先生は私を治験に参加しませんかと誘うのでしょうか?

A.治験には、研究的、試験的側面がありますので、患者さんの安全に配慮した綿密な治験実施計画書に基づいて慎重に進められます。
治験計画書には、治験に参加できる患者さんの基準が厳密に決められているため、誰もが参加できるわけではありません。 主治医や担当医師は、基準に合致する患者さんに治験薬の情報を提供し、その中で協力していただける患者さんだけに参加をお願いしています。
治験への参加は、目的や内容、予想される効果や副作用について十分に説明を受け、よく理解したうえで、患者さん本人の自由な意志で参加するか否かを決めてください。

プライバシー保護

治験に参加された患者さんの結果は、治験薬を開発している製薬会社に報告します。
また、最終的には全ての治験に参加された患者さんの結果がまとめられ、 治験薬の承認申請のために厚生労働省に提出されます。しかし、参加された患者さんの氏名、住所など個人を特定できるような情報は一切公表いたしませんので、 プライバシーは守られます。
厚生労働省や製薬会社の開発担当員が治験に参加された患者さんのカルテ(医療記録)を見ることがあります。 (直接閲覧:きちんと規則に沿って治験が行われているかの確認のため)
この時も患者さんのプライバシーは守られ、個人情報が公表されることは一切ありません。

治験に参加することによっての一般的なメリット、デメリット

メリット
  • 新しい治療方法を受けるチャンスがあります。
  • 通常の診察や検査より、詳細な検査を受けることによって病気の状態を正確に知ることができます。
  • 診療に対する費用負担を軽減する措置を受けることができます。
デメリット
  • 正確な服薬や来院が求められ、病気によっては日誌や記録を付けなければなりません。
  • 外来通院の場合、治験に参加することで来院回数が増えることがあります。