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2026年3月から常勤放射線科医が定年退職により不在となりました。非常勤放射線科医1名が月曜日~金曜日の9時~15時30分まで(ただし、水曜日の午後は不在)という勤務体制です。
それによりCT及びMRI、RIの読影は外部委託とし、翌営業日の12時までにレポート(所見)が返信され、確認する運用となりました(急患対応の検査については、約2時間でレポート(所見)が返信されるシステムです)。

スタッフ紹介

  • 岩野 文彦放射線科非常勤医師

    • 日本医学放射線学会放射線診断専門医

近隣病院、診療所の先生方へ

いつも当院放射線科にMRIやCT検査をご依頼いただきありがとうございます。高度医療機器の共同利用施設としての役割を持つ当院としては大変ありがたいことです。
検査目的の当院放射線科へのご紹介患者さんについては、検査翌日に外部委託の読影レポートと画像(CDやDVD)を郵送することとなりました。
なお、画像(CDやDVD)だけでも急がれる病院や施設さまに対しては、当日にお返事なしで画像(CDやDVD)のみを患者さんやご家族に持ち帰っていただくことが可能であり、翌日午後にお返事(読影レポートと一緒に)を郵送することになります。
脳出血や急性期脳梗塞(塞栓)などの急性期医療対応が必要な患者さんについては、これまでと同様にその場で確認し、紹介元の先生に説明、今後の治療方針についてご相談させていただきたいと思います。
また当日の緊急検査依頼に関しましては、以前と同様の対応は難しいこともありますが、ご一報いただければできる範囲で対応させていただきます。

検査機器情報及び当院の検査の現状など

  1. 頭部MRI(magnetic resonance imaging)& MRA(MR angiography)、頚部MRA
  2. 頭部MRAや頚部MRAは脳動脈狭窄や脳動脈瘤などの精査に有用です。白黒やカラーのコントラストに優れた画像が作成できます。
    MIP (Maximum intensity projection) は白黒画像ですが、実データに近く、より正確です。
    DMRAはカラーのMRAで画像再構成処理により、さらに見やすくなっています。狭窄や動脈瘤などが分り易い反面、誇張される場合があり、紛らわしい病変は、最終的には元画像(横断像)で確認することになります。
    対象疾患は脳血管障害が主体ですが、外傷などの診断にも有用です。
    目的とする主な疾患に対応してルーチン検査をアレンジして準備しています。
    近年では認知症を対象とした検査依頼も増加していますが、認知症性疾患ばかりでなく、検査前問診で物忘れが気になる患者さんやご家族のご相談があった場合には、必要な検査に加え早期AD診断支援システム (VSRAD; Voxel-based Specific Regional analysis system for Alzheimer’s Disease)を追加しています。
    VSRAD解析とは、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症に特徴的な部位の委縮度をMRI正常脳のデータベースと比較して検討する診断支援ソフトウェアです。正診率85%と言われており非侵襲的・客観的に疾患の可能性を探れる良いツールと思われます。
    また、「拡散強調画像(DWI)が多い」という場合などには、3D拡散強調画像 (3D-DWI)、 3D-FLAIRも最近撮像する機会が増加しています。いずれも病変のコントラストはそのままに、1-3 mm程の薄層画像が任意の断面 (横断像、冠状断像、矢状断像等)が撮影後の再構成で得られます。脳卒中を疑う場合には3D-DWI、多発性硬化症などを疑う場合には3D-FLAIRを追加撮影しています。

  3. 脊椎MRI
  4. 頚椎症や椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、脊柱管狭窄症、(圧迫) 骨折、脊髄疾患などが対象となります。患者さんが高齢化しているためか、圧迫骨折の精査も増えています。
    仙骨不全骨折合併の症例も多く、仙骨まで撮像するようにしています。

  5. MRCP (Magnetic Resonance Cholangio-pancreatography)
  6. 胆道や膵臓系の疾患が対象となります。当院では肝門部肝管~総胆管、胆嚢、膵まで対象を広げた画像を撮像しています。
    胆嚢炎、総胆管結石、膵炎等か判断が難しい場合にも、広範囲を一度で検査できるようにしています。特に胆道系の精査に有用です。

  7. 肩関節、股関節、膝関節MRI
  8. 股関節は両側同時に撮像可能ですが、他は左右別々の撮像となります。
    肩関節と膝関節の検査が多く、外傷だけでなく変形性膝関節症も高頻度で見られます。
    各関節の複雑で特徴的な構造に対応した断面と撮像法を決めています。
    他にも骨盤MRI、非造影MRAなども施行しております。

  9. CT (Computed Tomography;コンピュータ断層撮影法)
  10. 新世代CTでは、一度の息止め(数秒-10数秒程度)で必要な部位(範囲)の撮像が終わります。
    得られた3D画像データ(莫大な量)を利用して、任意の断面や1-3 mmの薄層画像を作ることができます。再構成画像をどれだけ作成しても、被曝量がまったく増えません。
    依頼された検査で、画像が何百枚あったとしても被曝は1回分で、しかも以前より少なくなっています。
    当院では、ほとんどのCT検査において3方向再構成をしております。
    特に肺CTでは、冠状断と胸部XPを比較することによって、胸部XPの理解が深くなると思われます (肺炎や腫瘍、陳旧性変化、間質性変化等において)。
    肺野の冠状断CT画像はとても分かりやすい画像です。
    腹部CTは横断像が皆さん慣れており理解しやすいですが、病変の部位や形態、広がりによっては冠状断と矢状断が有用となります。

  11. CTA (Computed Tomography Angiography)
  12. 造影剤を使用しなければなりませんが高精細動脈画像が得られます。
    頭部CTA、頚部 (脳血管) CTAが多いです。
    特に頭部CTAは鮮明な画像が得られ、脳血管造影にほぼ置き換わってしまっています。
    骨盤-下肢CTAなども依頼があります。
    閉塞性動脈硬化症 (ASO; Arteriosclerosis obliterans) などの病態把握に有用です。
    診断においては血管造影に匹敵します。

    MRIやCT検査は非常に有用な検査ですが、患者さんの安心安全を担保することが最も大切なことです。
    特に、MRIでは体内機器等の禁忌物の有無を確認しなければなりません。
    また、CTでは被曝について十分説明し理解していただき、承諾を得ることが必須となっております。

    院外の先生方からご紹介いただきました令和7年度の実績は、CT検査が261件、MRI検査が513件、その他(RIやエコー)が15件で、合計789件でした。
    当院放射線科としても、地域医療に対し微力ながら貢献できたのではないかと思っております。

    今後ともご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。